採用には関係してこないが少し気になる!新卒って何歳までのことを言うのか?

はじめに

日本の就活市場では、新卒を一括で採用することが多く、決して失敗したくないと考えている方も多いのではないでしょうか。

新卒であることが何よりも強いカードであると昔から考えられてきたところもあり、気にしている人も多くいます。

新卒を維持するために、あえて希望の就活先が見つかるまで卒業を遅らせたり、留学をしたりという学生もいるほどです。

実際は、新卒に明確な年齢制限があるわけではなく、採用にも関係ないといわれています。

今回は、気になる新卒の基準や年齢について詳しく紹介します。

年齢に明確な基準はなし

そもそも、「新卒」という言葉は、新規卒業・新規卒業者という言葉を略した言葉がもとになっています。

つまり、次年度に卒業する予定の学生ということです。

一般的には、高校卒業の場合満18歳、4年制大学卒業であれば満22歳、修士課程を修了した場合には満24歳、博士課程を修了した場合には満27歳となっています。

実際には、新卒の年齢は定義されていないので、それぞれの企業で扱いが異なるのです。

たとえば、規模の大きな人気企業であれば、自分の年齢が新卒の平均年齢より上というだけで、選考に受からない可能性もあります。

一方で、エンジニアや研究者などスキルを重視するような職種の場合は、年齢はそこまで重視されないという場合もあるでしょう。

このように、その企業の規模や業種によって新卒の扱いは異なるのです。

よくある基準は「30歳未満」

新卒の年齢に関して、明確な基準がないとはいえ、近年では30歳まで新卒として応募できるような制度も広がりつつあります。

これらの背景には人材不足があり、経験のある優秀な人材を採用したいという企業による取り組みとなっています。

リクルートが2015年にこのような取り組みを始め、現在では損保ジャパンやソフトバンク、Yahooやクックパッドなどの大手企業にも広がりつつあるのです。

大学卒業後に起業したり、スキルアップに取り組んだり、というチャレンジをしている若手の採用をしたいという企業の思いの表れでもあります。

また、このように30歳まで新卒としている会社のほかにも、卒業後3年までを新卒として取り扱う会社も多く存在します。

加えて修士・博士となった方の場合だと異なってきますので、そちらも押さえておきましょう。

あわせて新卒・既卒・第二新卒の違いを確認しておこう

新卒と似たような言葉として、既卒や第二新卒といった言葉があります。

なんとなく知ったつもりになっているものの、詳しい違いについて説明できるという人は少ないでしょう。

特に、既卒や第二新卒については勘違いをしている人も多く見受けられます。

これらの言葉は求人票にもよく利用されている言葉なので、これらの違いについてしっかりと理解しておくことが大切です。

ここでは、一つひとつの一般的な定義について詳しく説明します。

新卒とは?

新卒とは上記でも述べたとおり、その次の年に卒業する予定の学生のことを指します。

日本の社会では、新卒一括採用が大正初期から続いており、現在でも根強く続いている採用スタイルとなっています。

卒業といっても、高校の卒業や、4年制学部の卒業、大学院修了など、人によって年齢はさまざまであることから、きっちりと年齢制限があるわけではありません。

それぞれの会社によって新卒の取り扱いが変わってくるため、その都度企業に問い合わせる必要はあります。

また、新卒しか募集しないという企業も存在するため、比較的有利に就活を進められるでしょう。

在学中1回きりのチャンスであることから、就活市場では「新卒カード」と切り札のように呼ばれていることもあります。

また、新卒での就活は一斉に行うため周りの友人たちと情報交換がしやすかったり、サービスが充実していたりというメリットもあります。

まだ学生であることから、スキルや職歴がなくても、将来へのポテンシャルという面でアピールできるのが強みといえるでしょう。

既卒とは?

既卒とは、その文字のとおり卒業し終えた人を指します。

具体的には、卒業後に進学した人や、正社員として仕事をしていない人のことです。

アルバイトやパートなども非正規になるため、派遣社員やフリーターの人も既卒という扱いになります。

既卒対象の求人募集は、一般的に中途採用と呼ばれていて、企業はある程度の即戦力を求めている傾向にあります。

人員補充のために採用活動をしている企業もあり、選考自体もスピード感をもって進んでいくでしょう。

採用数としては、新卒に比べると少なく、不定期で行われます。

そのため、自分の希望する職種への求人をすぐに見つけられるとは限りません。

もし運良く面接までこぎつけた際には、卒業後どのような経験を積んだのか、どのようなスキルアップをしたのかをしっかりアピールするとよいでしょう。

第二新卒とは?

第二新卒とは、新卒で採用されたものの、3年以内に離職した人のことを指します。

既卒との違いとしては、一度正社員として働いた経験があることです。

新卒に年齢制限がないのと同じように、年齢について明確に定義されているわけではありませんが、一般的には20代とされています。

たとえ短い間でも、正社員として働いた経験は職歴となり、就活において大きなアドバンテージとなることでしょう。

企業にとって即戦力であるとアピールできれば、比較的就活を有利に進められるはずです。

前職での失敗したことやうまくいかなかったことを今後のどのように活かしていきたいのか、さらに退職にいたった理由についてなど、論理的に説明することも大切です。

まとめ

今回は、新卒と年齢との関係に焦点をあてて、その基準や市場の傾向についてご紹介しました。

新卒という定義は、就活を行っている時代によって少しずつ変わってきています。

何歳であるかということよりも、どのようなスキルや経験をもっているかが重要とされる時代になってきているといってもよいでしょう。

面接の際には、今までの経験や過去の経歴をしっかりと整理したうえで、論理的にアピールできるように準備を重ねていくことが大切です。

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