中小企業こそ採用戦略が大事!?新卒採用を促進し、組織の活性化をさせよう

中小企業の組織課題として、組織の空洞化を悩まれる経営者の方が増えてきております。創業当初のメンバーや事業を支えてきた社員の高齢化が進み、中堅社員の層が薄くなってしまったり若手社員の採用がうまく進まず、後継者となる人材を輩出できずに、会社を長く続けるには不安に思う企業も増えてきております。

中途採用で補えることもあれば、やはりプロパー社員を増加させ組織の求心力を高めたいと考え、新卒や若手社員の雇用を進めている企業の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

どのように新卒採用を行っていくべきか、中小企業向けに解説していきたいと思います。

中小企業が継続的に新卒採用を行うメリット

まず新卒採用を行うメリットをご紹介してまいります。

中核になる人材の確保

組織の空洞化において、自社のノウハウや技術の後継者だけではなく、自社の文化やカルチャーを重んじ継承する人材が必要です。新卒の方であれば、社会人経験がないため他の会社のカルチャーや仕様に染まっておらず、自社のやり方をそのまま吸収してくれるという点です。

また自社が大事にしている価値観や理念などを体現し、継承していくことでリーダーとして会社の中核となる人材に育てていくことが可能になります。

組織の活性化につながる

2つ目は、組織活性化につながる点です。新卒採用に限らずですが、継続的に新卒社員を向かい入れることで、先輩社員のスキルアップやアウトプット、責任感や所有感を持っていただけるようになります。

どうしても採用活動をスポットで行なってしまうと、1番下の社員がいつまでも育たない可能性が出てきます。特に社会人としてのスキルや経験を育むことはできますが、先輩社員としてのコミュニケーションや、マネジメントスキルなどを養っていただくためには、後輩社員を入れることが大事です。

変化に強い組織へ

今までのしきたりや慣習などが凝り固まってしまうと、変わる時代に気がつけない可能性があります。例えば働き方やビジネスモデル、企業価値など、時代や文化によって相場が変わってきております。

その中で今までの慣習を重んじるがあまり、企業として選ばれなくなる可能性があります。新卒及び若手社員を雇用し、新たな施策や挑戦を行うことで、採用という側面でも選ばれる企業へ成長させていくことが大切です。

中小企業における採用課題

中小企業における採用の課題をご紹介してまいります。

知名度が低い

大企業のようにテレビCMや一般消費者として利用いただいていなく、法人向けでサービスを提供している場合、なかなか見つけてもらいづらいことが大きな課題です。特に求人広告などに掲載をしても、候補者が集まらないといった集客面で苦戦する企業も多いようです。

またメーカーなどのように自社製品を持っていない中小企業の場合、他者との差別化を図りづらく企業理解に苦しむ方もいらっしゃいます。

内定辞退者が増えてしまう

選ばれるという観点で課題を感じる企業も多いようです。大企業にはネームバリューや福利厚生などと比較されてしまったり、ベンチャー企業とは社員の若さや勤務地・オフィスなどのキラキラした表層的な面で選ばれないといった声を聞きます。

また企業説明や選考フローなどもマニュアル化されていたり、慣習的な方法で行なっており、他社と比較された際に手薄といった点で辞退者が出ていることもあります。

どのように採用活動を進めていく?

それではどのように採用活動を行なっているのかをご紹介してまいります。

自社の魅力ポイントを整理しよう!

まずは自社の魅力ポイントを整理していきましょう。就活生や転職者が自己PRや学生時代頑張ったことを取りまとめしアウトプットできるようにすることと同様に、企業としての魅力や働いている中でのやりがい、社員の特徴などを言語化していきましょう。

よくある失敗例は、今まで利用していたパンフレットやパワーポイントを利用し、一方的に説明を行なってしまい、情報がアップデートされていないケースです。

ご自身が入社された時と現代の就活生とでは、企業選びの軸が変化してきております。候補者に合わせた自社の魅力を引き出して、情報を更新していきましょう。

課題もしっかり伝えておくこと

企業としての課題を知っていただくことで、入社後とのギャップを減らしておきましょう。組織の空洞化として、中堅社員以下の離職が考えられます。課題を知ることで、ご自身が入社してどのように変えていきたいかを考え、選考に進んでいただくことが可能となりますし、入社した後に「聞いていなかった」というリスクを避けることが可能になります。

併せて企業としての課題に対する解決策や取り組みなどを伝えることで、信用度が上がります。現在就職活動では、ナビサイトや企業HPだけではなく口コミなども見た上で判断しようとします。だからこそ、企業に属する人たちから真摯に伝えることで、安心感を持っていただくことができます。

候補者に特別感を!

先述したとおり候補者が集まり難いという課題が挙げられます。そのような事態を逆手に取り、1名1名に対して個別の説明会や面談などで質問をしやすい環境を作ることも大切です。
聞きたいことや知りたいことを近い距離で話せることで、たくさんいる中の就活生ではなく人として見てもらえるという特別感から、意向が上がることもあります。

そういった姿勢を見せていくことで差別化を図り、選んでいただけるような採用力を身につけることができるようになります。

リスクヘッジも考えておく

新卒採用の一番の特徴は期間が決まっていることです。今年度の採用がうまくいかなかった場合、翌年度にならなければ新卒を迎え入れることができません。そのためには採用手法を時期に応じて使い分けをしておく必要があります。

ないしは若手という枠組みで、第二新卒の採用活動を視野に入れておくことも有効的でしょう。

新卒採用市場は、年々変化しており顕著に早期化しております。そのため採用活動に乗り遅れてしまったり、戦略を組んでおかず進めてしまうと、失敗する恐れがあります。慎重に進めていきましょう。

中小企業におすすめな採用ツール

新卒紹介

まず1つ目は新卒紹介サービスです。採用担当だけではなく、総務や労務などと兼任されている方も多く、採用だけに注力できないといったケースがあります。事前に依頼した採用ターゲットに対して、採用担当の代わりにアプローチし、内定承諾・入社までフォローしてもらえるため、採用活動を効率化することができるようになります。

また採用力に不安を感じる方でも、リクルーティングアドバイザーが就活生の動向やどのようにすれば良いのかアドバイスをいただけるため、採用歴に不安を感じる方にはおすすめです。

採用イベント

採用イベントに参加することで、就活生に直接自社をアピールすることができるようになります。採用イベントもコンセプトや規模などさまざまですが、コミュニケーション数を増やすことのできるイベントの方がよりアプローチがしやすくなります。

イベントに参加する就活生の多くは、バイネームで企業を見にくるよりも就活のスタートやどのような企業があるのかという心理の方が多いため、提案し興味を持っていただきやすいことも挙げられます。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングやスカウトも、就活生に知っていただく手段として有効です。就活生のプロフィールを見ながら、採用ターゲットとなり得る方へダイレクトにプローチが可能となり、採用に至ればコストもさほど高くないことが特徴です。

どうしても人事リソースが必要になりますが、早期から就職活動を行っている方や特化したサービスもあるため、採用効率を上げやすいです。

まとめ

中小企業の新卒採用についてご紹介させていただきました。新卒市場は激化しており、中小企業の場合、1名あたりの内定数が5社とも言われております。その中で選んでいただくための戦略や戦術を組んで、採用成功へつなげていきましょう。

稲葉 愛採用コンサルタント

株式会社HR teamの内定者として長期インターンを1年半実施し、同社に入社。インターン生時代から採用コンサルタント業務の部署立ち上げを行い、年間100社以上の採用のコンサルティングを実施。現在は、株式会社HR team全体の法人営業部門の立ち上げを行い、新卒採用だけでなく、インターン、中途採用など多岐にわたる採用に関するコンサルティング業務を行う。

この記事もあなたにオススメ

SEARCH検索

HR Community メールマガジン

人事領域のトレンドなど
採用業務に役立つ情報をお届け!