これから新卒採用を始めたい!新卒採用を始める時に準備しておくべき5つのポイント

はじめに

起業して数年経過し、ようやく事業が軌道に乗り、拡大成長を目指すために新卒採用を始めようという中小企業やベンチャー企業では、どのような準備が必要でしょうか。

最初は社長一人と家族での経営、一緒に企業を離職した共同経営者などと少数精鋭で経営し、その後に同業他社や営業職などの経験者を中途採用してきた企業が、初めての新卒採用にあたって準備しておくべき5つのポイントと、注意点などをご紹介していきます。

新卒採用を開始する前に考えておくべきこと

起業時や会社を設立して間もない時期は、気心の知れた極限られた人数で運営をはじめ、事業が軌道に乗り始め、少し忙しくなってくると営業基盤を拡充するために人脈のある営業経験者を中途採用することや仕事の早い事務経験者や経理スタッフを雇うようになります。

その後、さらに業績が伸び、事業拡大を行うタイミングで新卒採用を開始する企業が多く見られます。

新卒採用を開始する前に考えておくべきことをしっかり検討し、失敗のない採用と育成を行わなくてはなりません。

なぜ採用をするのか?

新卒採用を開始する前に考えておくべきことは、そもそも、「なぜ新卒を採用したいのか?」という点です。

ほかの企業が採用しているからなど、根拠や理由のない採用では失敗します。

若手がほしいという理由も、経験者の若手もいるので、明確な理由にはなりません。

採用する=企業の将来の発展ですので、ただ人を増やすためと考えるのではなく、今後の企業の成長を考えたうえで計画を立てる必要があります。

中途採用というのは、特に指導をしなくても活躍が期待でき、場合によっては外部から技術やノウハウまで持ち込んでくれます。

これに対して新卒は一から指導しなくてはなりません。

手間と時間がかかるにもかかわらず、新卒を採用するのは企業の持続的な成長のために、次世代の育成が必要になるからです。

こうした理由を明確にしておくことが必要です。

中途採用との違い

新卒採用を開始する前に考えておくべきこととして、これまで実施してきた中途採用との違いも、しっかり理解しておく必要があります。

経営陣や人事担当者だけでなく、会社全体で共通認識を持ち、準備しておくべきことです。

というのは、新卒は指導や育成が必要であり、現場のスタッフにも大きく影響が出るからです。

基本的に新卒採用→ポテンシャル採用、中途採用→即戦力と考えられています。

新卒は将来を担ってくれる人材を会社の社風や文化に合わせて育成でき、やる気や潜在能力が期待できる人材を選びます。

中途採用はすぐに活躍してくれる経験を持つ人物です。

そのため、2~3年後の活躍を求めるなら新卒採用を、今すぐ成果がほしいなら中途採用を選ぶ必要があります。

コスト面

新卒採用を開始する前に考えておくべきこととして、コスト面は重要です。

中途採用は経験に応じた給料を払う必要があり、有能な人材を採用するにもコストがかかると思われるかもしれません。

新卒なら初任給でいいから低コストと思うと、失敗します。

新卒の募集や書類選考、面接などにかかる費用はもとより、一人前になるまでに育てるための研修費用や、すぐには業績に結び付かないことを考えると、中途採用より割高だからです。

そのため、捻出する費用、その後の回収まで視野に入れた計画を立てておく必要があります。

詳しくは「新卒採用 コスト」をご参照ください。

新卒採用のメリット・デメリット

新卒採用を開始する前に考えておくべきこととして、新卒採用のメリット・デメリットも理解しておかなくてはなりません。

これについてはhttps://recruitment-activity.com/strategy/474/で詳しく解説しているので、あわせてご確認ください。

新卒採用で事前に準備しておくべきこと

新卒採用で事前に準備しておくべきこととして、以下の5つは外せません。

採用計画をはじめ、どのような新卒を採用するのかの採用ターゲットを決めること、どのような方法や手段で採用を進めていくのか、採用ツールの選定も行う必要があります。

そして、採用に携わるリソースの選定も欠かせません。

さらに、入社後の計画をしっかり立てておかないと、即戦力となる中途採用とは異なるので注意が必要です。

採用計画

採用計画とは、どんなスケジュールで採用を進めていくのかを考えることです。

中途採用であれば、企業がほしいタイミングで好きな時期に募集することができます。

ですが、新卒採用は学生を募集するので、いつでも募集できるわけではありません。

新卒採用のスケジュールがあり、ほかの企業に乗り遅れることや先走りすぎることもできないため、しっかり計画を立てることが必要です。

詳しくは「採用スケジュール」をご確認ください。

採用ターゲット

新卒なら誰でも良いわけではないはずです。

企業の事業内容や担当させたい職種や業務により、どんな人物がほしいかを絞らなくてはなりません。

文系や理系、学部、大学のレベルをはじめ、社風に合うことなど、求める人物像を検討しましょう。

詳しくは「ペルソナ」をご確認ください。

採用ツールの選定

中途採用の場合、1人、2人といった人数を年に一度とか、不定期のタイミングで募集するなら、企業のホームページに募集案内を出すだけ、求人雑誌や求人サイトに広告を出す方法、人材紹介会社に依頼する方法などがあります。

新卒の場合は多くの学生が、新卒専用のエントリーサイトなどを利用しています。

ほかの企業と足並みを揃えないと、新卒に見つけてもらえない可能性もある一方、大手企業に負けてしまうおそれも少なくありません。

ターゲットとする大学の就職課に直接依頼するなど、どんなツールを利用するのかを考えることが必要です。

詳しくは「採用ツール」をご参照ください。

採用に携わるリソース

企業内で採用に携わるリソースを考え、選出しなくてはなりません。

小さい企業では経営者と幹部補助の人だけや、たった一人の総務や人事担当者で行うケースもあります。

面接に来た際に、たまたま手が空いていた社員を同席させるなど、行き当たりばったりになるケースも少なくありません。

人事部だけで採用を回すのが難しい会社が多いので、社内のリソースをフルに活用して新卒採用を行うのがベストです。

新卒を指導することになる担当者や部署の上席者など、責任者レベルをアサインすることにより、就活生からの印象や評価を高くすることも可能なため、さまざまな人を活用するようにしましょう。

入社後の計画

1人、2人の中途採用者なら、その人の仕事ぶりを見つつ、必要に応じて指導や研修を行うことも可能です。

しかし、新卒は基本的にまっさらな状態の社会人1年生です。

ビジネスマナーなどの基本から教え込まなくてはいけないこともほとんどです。

入社してから、明日はどんな研修をしようでは、新卒の時間も無駄になってしまうため、採用前の段階から事前に準備することが欠かせません。

どんな研修を誰がどのように担当し、どのように一人前に育て、現場業務を担当させていくのか、1年先、2年先など中長期での計画を立てましょう。

せっかく採用しても早期離職や活躍できないなど、問題も発生します。

採用することがゴールではなく、スタートラインに立っただけなので、その後についても事前に考えておく必要があるのです。

まとめ

新卒採用を開始する前に考えておくべきことは、そもそも、新卒を「なぜ採用をするのか?」、「中途採用との違い」、「コスト面」そして、「新卒採用のメリット・デメリット」です。

考えたうえで、中途採用より、新卒を採用したい場合、事前に準備しておくべきこととして5つのポイントがあります。

「採用計画」、「採用ターゲット」、「採用ツールの選定」、」「採用に携わるリソースの選定」、そして、「入社後の計画」です。

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