今話題のSNS採用とは?各ツールの属性を徹底解説!自社に合うツールを見つけよう!

巷ではSNSを活用した採用活動が普及されてきました。会社公式のアカウントから、個人アカウントまで様々あります。どのようにして採用活動を行なっているのか、今後取り入れていくにはどうしたら良いのかを解説していきたいと思います。

SNS採用とは?

ソーシャルリクルーティングとも呼ばれており、LINEやTwitter・Instagram・YouTubeなどが代表例と言えるでしょう。世間が娯楽として利用するアプリを通じて、採用広報及び採用活動を行うことを指します。

各ツールごとで属性が違うため、どんな目的で、どんな方を採用するのかによって使い分けが必要となります。

なぜSNS採用が注目されているのか?

インターネットの普及により、これからの世代は生まれた時には既にインターネットがある方々が多くなってきます。俗にいう「デジタルネイティブ世代」が今後社会の中核を担う中で、今までの求職者の行動と変遷していることが多くあります。

例えば、今まで何かを調べるときにGoogleやYahoo!で検索していましたが、現在はSNSへと移行しております。また利用頻度の高いメディアもテレビからSNSやネットへと変わってきています。

また「デジタルネイティブ世代」の特徴は、公の情報よりもクチコミや友人や知人からの評価を選ぶ傾向にあります。それは、インターネットがインフラ化して育ったため、情報量自体は多くある状況から選択しなければならないことが大きいのではないでしょうか。簡単にいうと、情報源がご自身の信頼できるものかどうかが一つ判断基準と言えるでしょう。

こういった世代における違いが出てきている中で、従来の方法で採用活動をするのには限界があるのではないでしょうか?

実際に会社のクチコミサイトというものも普及してきており、会社が魅せる顔と実際を踏まえた上で、情報を取捨選択し、就職活動を行っていると言えるでしょう。

まとめると、情報収集源が変化したことと、その情報源に重きを置いているということです。
そのため、情報発信の場所をHPや求人票からSNSへ、情報源は会社からではなく個人から受け取る可能性が高いため、SNS採用が注目されてると言えるでしょう。

SNS採用の種類

SNSで採用活動を行うに当たり種類があるため、覚えておきましょう。

SNS広告を利用した採用活動

各SNS上へターゲティングし、広告出稿を行う採用活動です。採用活動においてオンライン化が進んできた今、タッチポイントとしてSNS広告を利用しターゲットへ認知を取りに行く手法を取り入れている企業も増えてきました。

今までは学校周りや合同説明会・イベントなどオフラインで手足を使い、偶然にも出会えた求職者が会社を知ってくれて、その場ないしは後日検索から求人媒体より流入してくるといった流れが多かったのではないでしょうか?またコストを掛けて上位表示をさせて認知を取りに行くということも、ユーザー数の多いサイトでは効果的だったのかもしれません。

しかしオフラインも時代と価値観により淘汰されていく可能性がある中で、就職・転職活動事前の段階から接点を持つことができる上に、1日の利用頻度の高いSNS上に広告を出稿させることはタッチポイントとしては効果的かつ、差別化を図れる一つの手段だと言えるでしょう。

アカウント運用した採用活動

アカウント運用型は初期費用がいらず、ものの数分でアカウント開設ができます。しかしアカウントを育てる必要があるため、広告に比べ工数や時間を要するでしょう。
逆を言えば、自社でコントロールでき、発信する内容やコンセプトなど時期に合わせた情報発信ができます。

ポイントとしては、コンセプトや発信する情報などをターゲットを決めた上で、ツールを選定することが大事になります。特に不特定多数に認知をするためには、ターゲットが調べるような内容や視聴する人などから、アルゴリズム上で関連として出してもらう必要があります。

そのためにはコンセプトやターゲットを定め、キーワードを選出しアカウントを運用して育てていくことが大事になります。

SNSごとの特徴

単にSNSといっても現在は多くのツールで溢れかえっています。冒頭でもお伝えしたように、目的を明確にしておかなければ、効果はなくなってしまいます。例えば、採用広報の中でも認知・興味へアプローチするのか、候補者のミスマッチ防止に使うのかでは、利用するツールは変わってきます。

それぞれのSNSについて、ご紹介していきたいと思います。

Twitter

非常にユーザー数の多いのがTwitterの特徴です。約4500万人が利用しており、最も多いのが20代と言われています。またTwitterは「拡散力」のあるSNSとなっており、個人の呟きを不特定多数の人が見えるようになっています。そのため採用広報としては活用しやすいでしょう。

また呟きに対してリプライ(返信)が可能となるので、コミュニケーションが取りやすいというのも一つの利点です。

他のツールと比較すると、Facebookよりも匿名性が高く不特定多数の人とコミュニケーションが取れるツールかつ、発信しやすく広がりやすいのが特徴です。またInstagramなどに比べ、文字で情報を収集するため、発信の内容によっては違う解釈で受け取られたり、炎上しやすいというデメリットもあります。

Instagram

Instagramの特徴は、画像や写真から情報を収集する「視覚」が強いSNSです。こちらも10-20代のユーザーが多く、今ではECなどの機能もついており、購買などの行動へ繋がる傾向もあります。
またユーザーが「購入」や「利用」の情報発信をしているため、情報収集の一つとしても利用されております。

そのため言語化できない点を採用広報として利用することが可能です。例えば「社風」や「オフィス」「社員」など、文字では伝わりにくいものが「視覚」からアプローチできます。

またストーリーやリールといった機能から、動画を発信することも可能です。短い動画になってしまいますが、フォロワーへリーチする方法としては、有効的な手段です。

しかし拡散力が弱いのが難点です。
Instagramではユーザーの興味関心に基づきおすすめ表示がされますが、キーワードに沿って信頼性の高い投稿であることが大前提となるため、自然流入が難しいことがあります。そのため、ターゲット層が利用しそうなハッシュタグやキーワードを選出し、自ら「いいね・コメント」を残すことで、伸ばすことは可能になります。ただし工数がかかるため、違うツールの方が良いでしょう。

YouTube

ここ数年でユーザー数が拡大しているYouTubeの特徴としては、「動画」であることで、文字や画像以上に情報量をつめこむことができます。また類似性の高い動画をおすすめしてくれる機能もあるため、YouTube内から流入することが可能になります。また会社説明や紹介動画などを作成し、汎用的にご利用されている会社も増えてきております。

情報収集のコンテンツとしても、娯楽の1つとしても利用されることが多い上に、情報がリアルかつ多く発信できることは大きなメリットとなります。

しかし懸念点としては、工数がかかることが上げられるでしょう。動画を撮影し、編集する工数は他のSNSより負荷がかかるでしょう。また制作したから伸びるという訳ではありません。やはり話題のコンテンツを掛け合わせるなどと工夫は必要になるでしょう。

Tiktok

2021年時点で一番話題のSNSだと思います。登録者も他のSNSに比べ、伸びています。TikTokの大きな特徴は「ショートムービー」かつ「おすすめ表示」だと思います。YouTubeの普及により、動画コンテンツを視聴するハードルは下がりましたが、若手層にはショートムービーの方が受け入れられている模様です。短い分、同時間で多くの動画を視聴できる点が好まれているのではないでしょうか?

またTikTokは「おすすめ表示」からの流入が大きいです。要は全く認知のないユーザーへリーチすることが可能となります。弊社で運用しているアカウントでも、おすすめからの流入率はおおよそ90%です。

今まで説明してきたSNSの中では、一番拡散力があると思います。

しかしデメリットとしては、ユーザーが「おすすめ」を見るため、フォローへのハードルが低かったり、ファン化しても行動に移りにくい可能性があります。エントリーへ直接つなげるには少し工夫が必要でしょう。

以前ご紹介した三和交通社では、TikTokとYouTubeに力を入れており、実際に採用に繫がったこともあるようです。

Facebook

ビジネスでよく利用されるSNSといえば、Facebookではないでしょうか?他のSNSに比べ、30-40代のユーザー層が多いため、狙うとすれば新卒よりも中途等のほうが親和性は高いと思います。実際にリファラルに近い形で、自社の採用広報を記事やニュースフィード上で更新し、そこからお問い合わせということも多少なりとあるようです。

また公式ページであれば、採用ページを作成できることも特徴です。Facebookは匿名性が低く、個人の発言で炎上しにくいこともメリットとしてあげられます。

実際に活用している会社をご紹介していきたいと思います。

・Softbank 新卒採用ページ

特徴としては高い頻度での情報発信を実施しています。また社員インタビューなどで社員の見える化をしつつ、プレスリリースやサービスのニュースなどを発信しているため、自社自体のファンを増やすような投稿も多く見受けられます。

https://www.facebook.com/softbank.saiyo

・P&G Careers

こちらも社員紹介や取り組みの投稿をメインに、イベントのアーカイブなどを残し、常に情報が見れるような取り組みをしております。またグローバルのキーワードから、世界的ユーザーの多いFacebookと親和性の高い印象です。

https://www.facebook.com/discoverpg

LINE

SNSの中でもコミュニケーションに強い「LINE」は、ビジネスアカウントとして採用に取り入れられている事例が増えて来ています。従来のメールでのやり取りは「デジタルネイティブ世代」からすると使い慣れておらず、見落とす原因の1つとも言われています。

LINEの利用方法としては、エントリー以降の歩留まりを減らすためにはとても効果的だと思います。ビジネスアカウント「LINE@」であれば、一斉送信やスカウト、誘導などを個人のアカウントに送ることができるため、メールでスカウトするよりも効率的です。

デメリットも含めてコチラの記事でご紹介しております!

SNSを利用する上で気をつけるべき点

SNSの拡散力や手軽さは非常に魅力的であると思いますが、気をつけなければならないことも多いです。それでは事前に準備しておくべき点をご紹介していきたいと思います。

会社アカウント

アカウントを作成するにあたって、会社名で行うことを想起されると思いますが、SNSでは効果的でないケースが多いです。求職者からするととっつきにくい印象を持たれたり、公式アカウントともなると投稿する内容に大きく縛りが出るケースもあります。そういった際に、投稿頻度が減少してしまったり、アカウント自体の運用が止まることがあります。

SNSの大きな特徴は「共感」を呼ぶこととなります。

そのため会社アカウントであれば、担当者を決めて置き、また人情味のあふれる内容を投稿することによって「共感」を呼ぶことができるでしょう。

個人アカウント

個人アカウントの場合は、人柄や思考が見える分「共感」や「ファン化」が見込めます。ただし会社の方針と異なる内容や、個人の見解が強く出すぎてしまい炎上などという最悪のケースが考えられます。

こういったことを未然に防ぐには、管理者を立てることとネガティブイメージにつながらないための研修や炎上後の対処法などを理解しているメンバーを立てておくことが大切です。

方向性

会社や個人をブランディングするにあたって、運用当初より「方向性」を決めておくことが大事です。下手に投稿し勝手に進めてしまうと、内容によっては「つまらなそうな企業」と企業のイメージダウンにもなりかねません。

どんな情報を発信するアカウントなのかを明確にすることによって、会社・個人のブランディングはもちろんのこと、ファン化すればより潜在層へも認知を取ることが可能となります。

SNS内での情報発信だけではなく、自社の採用サイトやブログ、その他SNSと連携させることによって、情報自体がより強固なものとなるでしょう。

そのためには採用のテーマやターゲットをしっかり把握し、出す情報を決めることは大いに重要と言えるでしょう。

まとめ

SNS採用に関して、いかがでしたでしょうか?各ツールごとの属性を知ることで、自社に合うものが理解できると思います。また後発的にやる場合は、創意工夫も必要になってくるため、他社の事例も交えつつ二番煎じにならないようにするのもコツです。

特に拡散力があり、既に軌道に乗っている会社を丸ごと真似してしまうと、それ自体が炎上に繋がりかねません。

メリット・デメリットを理解し、新しい採用のスタイルに挑戦してみてはいかがでしょうか?

稲葉 愛採用コンサルタント

株式会社HR teamの内定者として長期インターンを1年半実施し、同社に入社。インターン生時代から採用コンサルタント業務の部署立ち上げを行い、年間100社以上の採用のコンサルティングを実施。現在は、株式会社HR team全体の法人営業部門の立ち上げを行い、新卒採用だけでなく、インターン、中途採用など多岐にわたる採用に関するコンサルティング業務を行う。

この記事もあなたにオススメ

SEARCH検索

HR Community メールマガジン

人事領域のトレンドなど
採用業務に役立つ情報をお届け!