【戦略的採用活動】激化する新卒採用市場で勝ち抜くための戦略の基礎をご紹介!

新卒採用はインターンシップの開催が普通化したこともあり、通年に近い形で動いていることと同時にコロナウイルスや社会問題により、就活生の志向や動向は毎年変わります。

その中で常にアップデートし採用成功する上で必要となる、採用戦略についてご紹介してまいりますのでご覧ください。

採用戦略とは

採用活動を行うにあたり、採用人数や求める人物像などの洗い出しを行うと思います。採用戦略では、数年後の会社の状態を見据えて「今どのような人材を、何名採用するのか」を明確にすることを指します。

事業計画や経営計画に沿って、必要なスキル・スペックを持つ人材を採用することによって推進力を向上させていくことが人事としての役割となっていきます。

人事戦略との連動が必須

新卒採用問わず人事戦略と連携させて、採用戦略を立てる必要があります。事業計画に沿って必要な人材を採用することもそうですが、今後検討している新規事業や分業、組織体制の変化なども見据えて、人材を採用する必要があります。

特に組織拡大を目指す企業にとって、新卒採用のターゲットや戦略は毎年変えていく方が目的に合った人材を採用することが可能となります。

役割を見据えた採用活動とタレントマネジメントを行いましょう。

新卒採用の市場

新卒採用を行うにあたり、新卒採用市場を知っておくことが大事です。リクルート研究所の発表によると2022年卒の採用活動では、コロナ前に比べ下がりましたが有効求人倍率1.50倍、まだ売り手市場と言えるでしょう。

また求職者側である就活生の大企業を志望する割合が51.0%増加し、300名未満の中小・ベンチャー企業の有効求人倍率は、5.28倍と激化していることがわかります。

とはいえ新卒採用を行い、企業や事業を成長させていかなければいけません。そのためには就活生や求職者に選ばれる採用活動を行うための採用戦略を立てる必要があります。

新卒採用での戦略とは?

採用活動全般の戦略はこちらの記事にありますので、ぜひご覧ください。

採用始める前に必ず準備が必要!採用戦略を立てる具体的な5つの方法

その上で特に新卒採用の観点で、注力するべきポイントをご紹介していきます。

経営・事業のゴールを定める

経営計画や事業計画にて年単位でのゴールを定めた上で、その状態と現状の差やギャップを埋めるために、、人という観点でどのように解決をしていくべきなのかを明確にしましょう。

企業や事業のゴールが曖昧なまま採用人数やペルソナを設定してしまうと、採用数自体はうまくいくかもしかもしれませんが、入社後の定着・活躍に関しては採用時点で見えづらいです。そのために逆算することが、採用戦略では大事になります。

新卒採用の目的や役割

上記の経営・事業計画に対して、新卒採用の目的や役割を明確にしましょう。ベースとしては、社会人経験がないため即戦力としては見込めません。そのためどういった点で自社に必要なのかを明確にし、経営・事業のゴールと掛け合わせることでペルソナが見えるようになります。

ペルソナ設計

上記2点をおさえた上で、どのような人物を採用していきたいのかを明確にしていきましょう。前述したとおり、経験やスキル面で図ることが難しく、定性的な指標が多くなります。人物重視とひとくくりにいってしまうと、どのような人物なのかは面接官や選考に携わる人によって変わるため、属人的なため採用に繋がりにくくなります。

ハード面、ソフト面の2軸で考えていきましょう。

ハード面

ペルソナ設計におけるハード面は、定量的に図れるような事実です。具体的には学歴や専攻、学んでいること、属性、長期インターン経験の有無、原体験など不変な点をハード面と定義していきましょう。

ソフト面

性格や価値観、志向性などの可変的なことを指します。現時点で持っている・考えているが、今後変わる可能性があることをソフト面と定義していきましょう。

この2つを切り離して考えることで、定量的・定性的両方の面から面接や選考の中で、判断する軸になります。

スケジュールを計画する

新卒採用は中途採用と異なりおおよそのスケジュールが決まっているため、乗り遅れてしまうと採用不可になる可能性もあります。また採用時期と就活スタート時期に定めがないため、時期に応じて競合他社やターゲットの含有率が変わってきます。

そのためには上記のペルソナ設計をした上で、どのような時期に就活の動きがあるのかをリサーチしましょう。

その上で母集団形成や本選考のタイミングを決めることで、採用活動の長期化を防ぐことができたり、優秀層の獲得に繋がります。

採用ツールの選定

スケジュールを計画した後に、採用ツールのの選定を実施いたします。採用ツールによっては属性が分かれるため、早期採用・高学歴・理系・秋採用など強みが変わってきます。また採用手法も多様化しているため、従来の求人広告だけではなくイベントやスカウト、エージェント、リファラルなど採用人数によってコストパフォーマンスが変わってきます。

自社の求める人材・時期・費用感など、様々な観点から考えましょう。

選考フローの策定

採用ツールの選定と同時に行うことが、選考フローの策定です。慣習的なフローは説明会・書類選考・一次・二次・最終選考という流れですが、就活生の多くは「働くイメージが持てるか」を選考や企業の情報の中よりキャッチアップします。

そのため従来のように面接官が判断するだけでなく。学生側も人やコミュニケーションの中より、自身に合うかどうかを見ているため、上記の情報量が多ければ多いほど判断材料が増えるため、ミスマッチを減らし採用の可能性を高めていきます。

そのため選考フローで双方の理解を増やすコンテンツを作ったり、面接で相互にコミュニケーションが取れる機会を作るなど工夫をし、差別化を図っていく必要があります。

自社への理解度を高める

戦略を考える上で、競合やベンチマーク先の視点も持ちながら差別化を図っていきましょう。マーケティング領域では基本の3C分析を利用し、自社を知っていきましょう。

3C分析とは?

「市場(customer)」「競合(competitor)」「自社(company)」3つの頭文字です。採用においては、市場=候補者(candidate)を指します。
なぜ3Cが大事かというと、採用においては同業他社だけがライバルとなり得ないため、ある程度見立てした上で、自社を訴求していく必要があります。

自社(company)

自社の訴求ポイントを把握することができます。人によって魅力に感じるポイントは変わるため、ペルソナ設計した後にどのような点で魅力を感じるのかを推測し、自社にある要素を見つけていきましょう。

その際に以下の点を抑えておくと、進めやすいです。

  • 企業理念、経営理念
  • 事業計画・経営計画
  • 社員の属性
  • 業務内容 など

候補者(candidate)

次に候補者です。自社に必要な人材を言語化し、架空の人材を想定します。その際に大事なことは実在しそうなことです。例えば、営業力があり、英語が話せて、プログラミングも触れるなど要望だけを集めてしまうと、実在しにくい人物が出来上がってしまうため、母数の少ない人材のみにリーチすることとなり、採用成功から離れてしまいます。

競合(competitor)

そして最後に競合他社を知りましょう。前述の通り、採用における競合他社とは同業他社だけではありません。設計したペルソナを元に、志向性によって見ている業界や職種、企業規模などを推測し、ベンチマークとして調べましょう。

またペルソナに近い社員へ、どんな会社を検討していたのかをヒアリングすることも一つ手段として有効だと思います。その際に応募・選考動機や比較企業、比較した際に決めた理由なども、自社の訴求ポイントになり得ますので、一緒に抑えていきましょう。

まとめ

新卒採用における採用戦略はいかがでしたでしょうか?採用市場の激化の要因としても、少子高齢化や労働人口の減少など、日本の社会問題が背景となっている部分は大きいです。しかし企業として生き残るには、ある程度戦略立てをし望まなければいけません。

今後新卒採用をご実施される際には、ご参考ください。

稲葉 愛採用コンサルタント

株式会社HR teamの内定者として長期インターンを1年半実施し、同社に入社。インターン生時代から採用コンサルタント業務の部署立ち上げを行い、年間100社以上の採用のコンサルティングを実施。現在は、株式会社HR team全体の法人営業部門の立ち上げを行い、新卒採用だけでなく、インターン、中途採用など多岐にわたる採用に関するコンサルティング業務を行う。

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